ネイルが剥がれるならトップコートとかUVで固まるやつとかでやればいいと思います。
ググればいいのに。ウレタン塗装してやろうか!
こんにちは、2020年を代表するアベです!
新中野製作所では、グラフィックデザインをしたりレーザーカッターを使った工作をしたりしていますが、
アベは木工もできます。
例えば「埋もれた感覚を掘り起こす」デザイン/アートのチーム「NORA design collective」の個展で作品を展示する際の什器を制作しました。この個展の作品はメディアアート的なテクノロジーを駆使した展示ではあるものの、作品の主眼に置いているのは「埋もれてしまった感覚」なのでできるだけナチュラルに、プリミティブにトーンを作っていく方針でした。作品の一部となるような什器だったのでトーン作りはとても重要になってきます。話し合いの結果、使うのは木材、ロープ、布、麻袋といったオーガニックな素材たち。ネジやボルトなどの金属はできるだけ見せずに組み立てられるように設計しました。映像を使う作品が主でしたが、そのためのモニターやスクリーンも画面以外は全て隠すように設計しました。
できるだけナチュラルに、プリミティブにデザイン・制作をするだけでなく、この個展で展示した作品が他の所でも展示されることを想定していたため、「移動」「保管」を前提にその場で組み立てられ、かつ分解できるような仕組みで制作しています。
組み立て・分解可能な設計を実現するにはボルトでの固定が必須でしたが、それも外観には見せたくなかったので木材の内部で固定されているかのようになっています。ボルトが貫通している穴はどうしても外側になってしまうのでその穴にぴったりの蓋をレーザーカッターで制作。ピチッときれいに出来上がりました。
また、作品の一部となる虫眼鏡状のツールの制作には木の丸棒を使用しましたが、覗き込む部分のアクリル版を固定するための「ミゾ」を大型工作機械で正確に大量に切るに当たって「治具」を作ったのは制作段階でのクライマックスシーンでした。治具とは、「作るために必要な、作業を正確に、効率的に、ときに安全にするツール」です。そのとき必要なぴったりのものをその場で作ります。「作るために作る」。必要な治具を考案して制作するのは楽しいです。この場合は最終的に必要なのは小さい棒状のもので、それを垂直に固定するための治具を作りました。
ウレタン塗装といえば、以前トロフィーの制作依頼を受けたときにボツになったアイデアが今でも印象に残っています。
作ってみたかったなーと思いつつお蔵入りしていますが、いつか自分用に作ってもいいなと思っています。
角材の全ての辺の部分を丸く面取りし、黒く塗装、さらに塗装を磨き上げてウレタン塗装で透明塗膜を作り、その塗膜をコンパウンド(液体研磨剤)まで仕上げればピカピカのピアノブラックになるのではないでしょうか。
何度も塗膜を塗り重ねる途中でUVプリントをかければ、白インクで印刷されたデザインが塗膜の内側に封じられて素敵な質感になること請け合い。。。
なんでボツになったんだろうなー。
以上、ちょっとアベの仕事紹介でした!
新中野製作所
安倍大智
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